めぐすりによるきんしよくせいちりょう
目薬による近視抑制治療
近年、タブレットやスマートフォンの使用機会の増加により、お子さまの近視が低年齢から進行しやすくなっていることが問題となっています。近視が強くなると、将来的に網膜剥離などの合併症を引き起こすリスクが高くなるため、早い段階で近視の進行を抑えることが大切です。
その治療法のひとつとして、安全性が高く、毎日の点眼で行える「低濃度アトロピン点眼薬」を用いた治療があります。アトロピンには近視の進行スピードを緩やかにする効果があり、国際的にも広く研究・使用されている治療法です。
当院では、お子さまの目の状態や生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる治療をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。なお、本治療は、近視の進行を抑えることを目的としていますが、完全に近視の進行を止めることはできず、視力を回復させるものでもありませんので、その点をご理解ください。
治療法、期間、頻度
治療に用いる薬剤
リジュセアミニ点眼液0.025%を、通常、1回1滴を1日1回就寝前に点眼します。
治療スケジュール
検査の結果、治療が適していると判断された場合に治療を開始します。副作用が見られず、治療の継続に支障がない場合は、定期的に通院して効果や進行状況を確認していきます。通常、治療は約2年間に3回の通院治療を基本としています。3回目以降も、3か月ごとに定期的な通院が必要となり、おおよそ12歳ごろまでの継続治療が理想的とされています。
主な副作用・危険性
主な副作用として、「まぶしさを感じやすくなる（羞明）」や「かすんで見える（霧視）」ことがあります。ほかにも、視力が一時的に低下したり、頭痛やまぶたに湿疹が出る場合があることが知られています。
また、治療を途中でやめてしまうと、近視が急に進行する可能性があります。これらの症状や、ほかにも気になる変化がありましたら、すぐに医師へご相談ください。
治療に要する費用
低濃度アトロピン点眼薬による治療は自由診療（保険適用外）となります。検査やお薬にかかる費用はすべて自己負担となります。また、治療中に点眼薬によると思われる副作用が生じ、その治療が必要になった場合も自由診療での対応となりますので、あらかじめご了承ください。
治療
費用（税込）
初回
診察・検査費用2,000円 + 点眼薬費用4,000円（1箱）
2回目（初回から1ヶ月後）
診察・検査費用2,000円 + 点眼薬費用13,500円（3箱）
3回目（初回から4ヶ月後）
診察・検査費用2,000円 + 点眼薬費用13,500円（3箱）
＊受診毎に、診察・検査費用(税込2,000円) 及び 点眼薬費用(1箱4,000円)が必要となります。